ケンドリック・ラマー『To Pimp a Butterfly』が2010年代の最重要作となった理由(Rolling Stone Japan)

出典元:Rolling Stone Japan

ローリングストーン誌による「歴代最高のアルバム500選 | 2020年改訂版」の関連企画として、重要作の制作過程に焦点を当てた記事を公開する。今回は19位のケンドリック・ラマー『To Pimp a Butterfly』(2015年発表)について。南アフリカへの旅、そしてジャズ、ソウル、ファンクのオールスターたちが、この代表作に果たした役割とは?

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パーラメント=ファンカデリックのレジェンド、ジョージ・クリントンが、頭角を現しつつあったコンプトンのラッパー、ケンドリック・ラマーの音楽を最初に耳にしたとき、彼はがっかりした。「『Bitch Don’t Kill My Vibe』は知っていたが、ものすごくバカバカしい曲と思っていた」ジョージは語る。

しかしジョージはケンドリックと面会することにした。ケンドリックはメジャー・レーベルでの2枚目のアルバムを制作中だった。すると、ジョージの意見はすぐさま翻った。「私たちの交わした会話は、1968年とか69年の自分自身を彷彿とさせるものだった。社会問題や世界そのものについて彼は私と同じような熱烈さを持っていたんだ」ジョージは説明した。「すぐに心を掴まれてしまった……『その問題について曲を書いたら、もう君は人気なんだし、すごい奴になれるぞ!』」

ジョージは間違っていなかった。ケンドリックの『To Pimp a Butterfly』は、2015年にリリースされると音楽産業のユニコーンとなった――この10年で最も批評から称賛された作品であるばかりでなく、ミリオンセラーであり、バラク・オバマ大統領(当時)の称賛を得て、さらにはまた、ストリートに繰り出す抗議者たちのアンセムにさえなったのだ。

「あのレコードは音楽を変えたし、私たちはその影響をまだ目の当たりにしているところだ」こう宣言するのはカマシ・ワシントン。彼は同作にサックスとストリングス・アレンジメントで参加した。「あの作品は知性を刺激する音楽がアンダーグラウンド向けとは限らないことを示している。メインストリームにだってなれるんだ」

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