
ビル・マーレイとハロルド・ライミスは、2014年にライミスが他界する前にドーナツが詰まった箱と警察の付き添いにより、20年にわたる不仲に終止符を打ったのだという。
この事実はライミスの娘であるヴァイオレット・ライミス・スティールの回顧録『Ghostbuster’s Daughter: Life With My Dad, Harold Ramis(原題)』で明らかになった(Vultureより)。
回顧録によるとライミスとマーレイは、当時の人気コメディアンが集結した、1974年のコメディドラマ『Second City(原題)』のコラボレーションで親しくなったとのこと。本シリーズは、映画『ボールズ・ボールズ』(1980年)や『パラダイス・アーミー』(1981年)、『ゴーストバスターズ』(1984年)よりも前に製作された作品だ。しかし、1993年になる頃には2人の関係に緊張が走るようになり、『恋はデジャ・ブ』の撮影後、お互いに会話を拒むようになったのである。
しかしライミスの娘の回顧録で、2人が仲違いしていた理由が明らかになった。著書には、「ある日、2人はクリエイティブ面で大きく意見が食い違い、ライミスがマーレイのシャツの襟をつかんで壁に押しつけ、それから20年間マーレイがライミスと口をきくことはなかった」と綴られているのだ。
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世界中のコメディファンにとって非常に残念なことに、その後マーレイとライミスがタッグを組むことは二度となかった。だが、2014年にライミスが自己免疫炎症性血管炎による合併症で他界する前に、2人は和解したようだ。
ライミスが亡くなる直前、朝早くにドーナツが詰まった箱を手に、警察の護衛つきでマーレイがライミスの自宅を訪れたと伝えられている。回顧録によると、その時点でライミスは「ほとんど会話する能力を失っていた」が、2人は2時間ほど一緒に過ごして仲直りをしたそうだ。
ライミスとマーレイのコラボレーションのなかには、歴史に名を刻むほどの名作だと批評家に絶賛された作品もある。特に『ゴーストバスターズ』はコメディ映画の定番として見なされ、2012年にはIGNの“コメディ映画トップ25”でナンバーワンに選出された。ライミスが最後に『ゴーストバスターズ』関連の作品に携わったのは、2009年にリリースされたビデオゲーム「Ghostbusters: The Video Game」。2016年には、メインキャストが全員女性のリーブト版『ゴーストバスターズ』が公開された。