『コントが始まる』最終回でマクベスたちが教えてくれたこと 人生は“伏線回収”の連続(オリコン)

出典元:オリコン

俳優の菅田将暉が主演する日本テレビ系連続ドラマ『コントが始まる』(毎週土曜  後10:00)が19日、最終回を迎えた。お笑いトリオ・マクベスのメンバー・高岩春斗(菅田)、潤平(仲野太賀)、瞬太(神木隆之介)と、彼らがいつもネタ作りに集うファミレス・メイクシラーズのウェイトレス・里穂子(有村架純)、その妹 のつむぎ(古川琴音)の5人の男女による“青春”の日々が完結した。※以下ネタバレを含みます。

【写真】マクベスメンバーに囲まれ笑顔でクランクアップした菅田将暉

 最終回はコント『引っ越し』から幕を開ける。ステージに現れたのは夫役の春斗と妻役の瞬太。引っ越し業者を演じる潤平が到着するが、引っ越しを拒む妻が邪魔するせいで、夫婦の荷造りは全く進んでいなかった。いつもどおりの“前フリ”となるコントだ。それは、解散ライブのリハーサルだった。マクベスが10年の活動を終える解散ライブ当日がついにやってきた。

 彼ら大ファンである里穂子、潤平の彼女である奈津美(芳根京子)や、マネージャーとしてライブを見守る楠木(中村倫也)とつむぎ、恩師の真壁(鈴木浩介)と息子の太一など、これまでマクベスの人生と交差してきたさまざまな人物たちが顔を連ねる。彼らの「最後」の晴れ舞台を観る里穂子は、マクベスと出会ってからの日々に記憶を巡らせていた。里穂子にとって「マクベス」とは、一体なんだったのか―。

 一方で、ステージ上で顔なじみの人々を観ながら春斗はまた全く別の意味で思っていた。「オレにとって『マクベス』とは……一体なんだったのか」。その答えは解散ライブを終え、打ち上げを終えても見つからないまま。行きつけのスナック・アイビスで二次会する瞬太は、最後にラーメンに行きたいと言い出す。そこではマクベスの決まりごと“ラーメンの後は大事な話”がなされるかと思いきや、最後にスープを飲み干した春斗は「意外とうまかったな」とポツリ。ずっこける潤平と瞬太。いつまでもとりとめない話をして、笑い転げていた。

 日は変わって3人が同居していた家から出ていく際、家電を巡ってジャンケンをする。あいこが続くなか、春斗は願っていた。「このまま、あいこが永遠に続いてくれたらこの時間が終わらずにすむような気がした。それはきっとこのジャンケンが終わってしまったら、二度とこんなアホみたいな時間が訪れないんじゃないかという恐怖でもあった」。だが、最後に勝ったのは、春斗だった。ボロボロと涙する春斗につられて泣く潤平。優しく笑う瞬太、その空気もまさしくマクベスだった。

 潤平と瞬太が家を出て、ひとり就職も決まらないまま一人暮らしを始める春斗。それでも時計の針は進み始める。それぞれの新たな人生へと舵を切ろうとしていた。ある日、メイクシラーズを一人で訪れた春斗は迎えた里穂子に「…何人に見えます?」と聞く。それは春斗が里穂子とメイクシラーズで再会したときにかけた言葉。きょうが最後の出勤だった里穂子は顔をほころばせる。春斗は思い出の「メロンソーダ」を注文する。

 バイトを終え、待ち伏せた春斗と路上で話す里穂子。大好きなマクベスへの気持ちをぶつける里穂子に、もっと面白い芸人はいると諭す春斗だったが、里穂子は「今後、どんなに面白い方たちが現れても、私にとって、マクベスのお三方だけは特別なんです」と涙をぬぐいながら語り始める。「私はこれからも、あなたが書いたコントに、あなた方が作り上げたコントに助けてもらうことでしょう。もしかしたら、笑ってみる機会よりも泣いてみてしまうことのほうが多いのかも知れません。でもお約束します。これからもファンでい続けること。マクベスに出会えて本当によかったです」。

 そんな里穂子の思いに春斗は「昔は満員の会場でライブをしたいと思ってましたけど、それだけじゃないんだな、と気付かせてくれたのは里穂子“先輩”です」と答える。「一人の人がちゃんと見てくれているとわかっただけで俺たちみたいな人間は頑張れるんですよ。やってきた努力が無駄じゃなかったんだなって思えるんですよ。だから感謝しています。マクベスに気付いてくれてありがとうございます」と泣きながらお礼を言う。“やってきた努力が無駄じゃない”それは春斗がこの10年間で見つけた一つの答えだったのかもしれない。

 今作で第1話から話題となっていたのは、序盤のコントの内容が重要なキーワードとなり、毎話のオチにつながるという“伏線回収”だった。最終回では、全話を通して登場したキーワードがいたるところに散りばめられる、まるで集大成のようだった。それは、ここまで、物語を見守ってきた人が思わずクスッと笑ってしまうようなものでもありながら、彼らが歩んだ愛しき日々を象徴するものでもある。ミートソーススパゲッティも、メロンソーダも、飾られたお花も。それは彼らが迷い、悩み、その時を必死に生きてきたからこそ出会ったものなのだ。

 過去には出会ったときには、なんとも思わなかったようなものごとが、ふとした時につながり、新たな出来事につながる。それはこんなに素敵じゃなかったとしても私たちの身の回りにも起こることかもしれない、と思わせてくれる。『コントが始まる』の登場人物たちが教えてくれたのは、人生は小さな奇跡の積み重ね、“伏線回収”の連続であるということ。大変なこともたくさんあるけど、悲しいことだけじゃない、というメッセージが、「売れてないけど愛されてた」3人と、彼らと交わって人生が変わった2人によって優しく届けられていた。

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