「何のために生きているのか」ホン・サンス、キム・ミニとの4度目のタッグ作「それから」を語る(映画.com)

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[映画.com ニュース] 第70回カンヌ国際映画祭コンペティション出品作で、ホン・サンス監督とキム・ミニ、4度目のタッグ作「それから」が、6月9日公開する。出版社で働く女性が社長の愛人と間違えられたことから起こる騒動を美しいモノクロ映像でユーモラスにつづった人間ドラマだ。世界の映画祭で絶賛されてきたホン監督が、作品を語った。

–この映画をなぜ白黒で撮ろうと思ったのですか?

 「映画ではいくつも細部の選択をしないとなりませんが、私の決断の基準は、「自分にとってぴったりくるか」です。毎回、それを自分に確認します。それは論理的な答えではないのです。自分ではそれが正しいと思ったから、としか言えません。まあ、それらしい理由をでっち上げることも出来なくはないですが(笑)。今回は撮影の最初に「ああ、この映画は白黒がいいな」と感じたので、それに従っただけなのです」

–「何のために生きてるのか? 生きる目的とは?」というセリフがありますが、ホン監督ご自身のお考えは?

 「英語で答えていいですか? その方が直接伝わると思うので。時として、人はなんとかこんな混乱から抜け出したいという思いから、そういう疑問を抱きますね。なぜかといえば、混沌に結論を見出せるような能力なんて、実際には持っていないからです。私はおそらくかなり昔から、生きる真実というのを見つけようとはしていませんでした。究極の真実や、ファイナルアンサーなどというものを見つける代わりに、私はもっと別のことにトライしてきました。つまり結論としては、私はどんなことについても、何もわかっていない、ということです」

「私に唯一出来ることは、どうやったらよりよく生きれるだろうか、ということですね。真実を見つける代わりに、なんと言えばいいのかな、自分に与えられた能力でダンスをする、というか。自分に与えられた能力に、どこまで集中できるか。その能力はものすごく小さいことに対してかもしれないけれど、うまく集中できていたら、それは何か大きなことにつながっているのかもしれないし。でも大小は関係ないんです。何でも構わない。ともかく、私に与えられた力というのは、些細なことにこだわって、そこにフォーカスしていくことなんじゃないかな、と。天国なのか、ミステリアスな力によって導かれているのか、そこはよくわからないけれど、自分がやるべきことは、それなのではないかと思って、生きています。生きる目的とか、究極の真実を探求するのではなくね」

–「それから」も、以前の「次の朝は他人」も、時間というがテーマを繰り返し描いている様に感じます。

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