出典元:紅白歌手としての凱旋試合に注目だ
2月16日と17日、DDTプロレスリングが両国国技館2連戦を開催する。その初日に行なわれるのは、スーパー・ササダンゴ・マシン(マッスル坂井)プロデュースによる『マッスルマニア2019 in 両国~俺たちのセカンドキャリア~』だ。
『マッスル』とは、エンターテインメント・プロレスの極致とも言えるイベント。選手がスローモーションで闘い、後楽園ホールで大喜利を行なうなど“プロレスの向こう側”を観客に提示してきた。その登場人物の一人だったのが酒井一圭HG。現在は歌謡グループ・純烈のリーダーで紅白歌合戦出演も果たした酒井は、かつてプロレスラーとしても活動していた。
今回は『マッスル』が2010年10月以来の本格的復活。純烈も出場することになったが、内容に関しては当日まで明かされないのが『マッスル』だ。手探り状態の中、大会直前の純烈メンバーに“マッスル総合演出・鶴見亜門”こと今林久弥APも交えて意気込みを聞いた。
(聞き手・橋本宗洋)
――酒井さん、『マッスル』をまた開催すると知った時の率直な心境はいかがでしたか。
酒井 DDTの大会で両国2days、初日がマッスルだっていうのが発表されて、それをツイッターで見たんですよ。すぐマッスル坂井に「あれホントなの?」ってLINEして。その段階で純烈は紅白を目指してる段階だったんですが「もし紅白に出場できたら、純烈としては『マッスル』もぜひ出たい」と。
――「紅白に出た上で」という気持ちがあったんですね。
酒井 マッスル坂井がササダンゴ・マシンになったり、それぞれキャリアを積んでるじゃないですか。だから自分としても、純烈で積んだキャリアを持って『マッスル』に戻りたかったというか。そうなると逆に「いいんですか、紅白出たのに『マッスル』なんて」って気を使ってくれたんですけど、いやいや出ますよと。『マッスル』の大舞台ですからね、駆け付けないと。見るより出たいですし。その自分の気持ちをくんで、事務所もスケジュールを切ってくれた感じで。
――酒井さん以外のお三方は『マッスル』初体験ですよね。
後上 僕はリーダーが出た『マッスル』の前回の最後の興行(2010年10月6日の『マッスルハウス10』後楽園ホール大会)を見に行かせていただいて。普通のプロレス、格闘技的なものだと思ったらスローモーションが始まったりして(『マッスル』の試合では選手の動きがスローになり、スクリーンに心象風景が映し出される演出がある)。ビックリしましたけど「喜怒哀楽が全部詰まってるな」って、幸せな気持ちになりましたね。その時に20年後の大会のチケットもらいました。
酒井 自分たちの子供をレスラーにして、また『マッスル』を復活させようっていうエンディングで。その時も、俺の最後の試合で「ワンツースリー」叩いたの酒井力くんだから。
――息子さんがレフェリーをされたんですよね。当時6歳の。
酒井 今14歳ですよ。身長180cm。
――本当にレスラーになれそうですね(笑)。
今林 そんな大きくなったの?
酒井 そう考えると時間が経ってるんですよね。
白川 僕らがDDTさんと関わらせてもらったのはもっと後ですよね。DDT両国大会で歌わせてもらって、その前に鉄工所で試合して。
――2013年の工場プロレスですね。
白川 フォークリフトで登場したり、熱々の石灰をかぶったり(笑)。あと飯伏(幸太)選手が電柱からバック宙で飛んだりとか。
後上 あと男色ディーノさんのお尻(笑)。僕、食らいました。「男色ナイトメア」っていう技で、ディーノさんのお尻がフォークリフトで顔の上に降りてくるんですよ。「何これ?」って。
小田井 わけも分からず技かけたりして。僕は一時期、つるんでる人たちがプロレス好きだったのでよく見に行ってましたね。最初はLLPWを見に行って、風間ルミさんとかイーグル沢井さんとかと飲んだり。そこから全日本、あと最後に見に行ってたのがZERO-ONEで。橋本真也さんにご紹介いただいて、大会のパンフレットで対談もさせてもらいましたね。
今林 橋本さん、仮面ライダー大好きだから。
小田井 そうなんですよ(小田井は『仮面ライダー龍騎』に出演)。事務所に変身ベルトとかいっぱい飾ってありましたね。その時にプロレスにスカウトされましたよ(笑)。ZERO-ONE面白かったですね。ロウ・キー大好きでした。
――完全にプロレスに縁がありましたね(笑)。
小田井 そこから2013年にDDTさんに出させてもらって。プロレス会場独特の匂いが懐かしかったですね。それでまあ、最終的に奥さん(LiLiCo)がDDTのチャンピオンで、家にチャンピオンベルトがあるっていう(笑)。
――『マッスル』をまたやるということで、酒井さんのテンションが上がってるのを感じたりもしました?
後上 さっき言ってた、ツイッターでやることを知った時は移動の車中だったんですけど「あっ!」て声が出てました。嬉しそうでしたね。「凄えよ!」ってずっと言ってましたから。
――今回は両国という大きい会場で『マッスル』が何をやるかの楽しみです。
酒井 想像つかないですよ。どのくらいのお客さんが来るのかも。以前、見ていた人たち、後から知って「見たかった」っていう人もいるだろうし。後楽園ってキャパどれくらいですか?
――『マッスル』だと1200人とかですね。
酒井 今回は1200人入りそう?(笑)。
今林 それは間違いなく。
酒井 じゃあもう、気持ちよくできます(笑)。今回の『マッスル』は、それぞれが所帯を持って、歳をとって丸くなった部分もあり、そこでまた集まってどういうものができるのか楽しみですね。僕は大家(健。ガンバレ☆プロレス代表)くんに凄く刺激されてる部分があって。『マッスル』での大家くんはもの凄く“汁(レスラー)”だったじゃないですか。でもその後にガンバレ☆プロレス作って輝きだしたんですよね。ネットの動画見たらメチャクチャ盛り上がってるんですよ。僕はそれを健康センターで見ながら「頑張ってんなぁ、俺もやらないと」って思ってました。
――これ読んだら大家さん号泣しますね……。そうやってそれぞれが歳月を積み重ねて。
酒井 ササダンゴ・マシンもね、新潟で実家の会社の仕事をやりながらタレント活動もして。「水曜日のダウンタウン」出たのはビックリしましたね。そうやってみんな頑張ってる中で、今度の『マッスル』で安否確認じゃないですけど。「みんな元気でやってる?」って。みんな忙しくなっちゃってるので『マッスル』やってくれないと会うきっかけが作りにくいんですよ(笑)。だから同窓会みたいな気持ちもあります。「居酒屋・両国国技館」で待ち合わせましょうと。それは以前、『マッスル』を見てた人たちにも伝えたいし、そこに新しい人たちも加わってほしいし。楽しみですね、2月16日。