東映ビデオが新たな才能を発掘! TOEI VIDEO NEW CINEMA FACTORY始動(映画.com)

出典元:映画.com

「百円の恋」「愛の渦」「アンダードッグ」など意欲作を数多く手がけてきた東映ビデオが、新たな才能を発掘するための新プロジェクト「TOEI VIDEO NEW CINEMA FACTORY」を立ち上げる。

 新進クリエイターと共に企画コンペ、演技ワークショップ、製作、プロモーション、上映までの全プロセスを推進していくことが特色だ。プロジェクトの旗振り役は、「アンダードッグ」「星屑の町」「犬猿」「ロマンス」「百円の恋」などを手がけてきた、佐藤現プロデューサー。そして、第1回の特別審査員を「百円の恋」で脚本、「喜劇 愛妻物語」で監督・脚本を手がけた足立紳氏が務めることが明らかになった。

 同プロジェクトは(1)劇場映画企画コンペティション、(2)選出企画へ製作出資(プロデュース)、(3)演技ワークショップ(兼オーディション)、(4)クラウドファンディング、(5)劇場公開の5段階に分けて進行。(1)では企画書、オリジナル脚本、これまでに制作した映像作品を提出し、それを同社プロデューサーや外部から招聘した特別審査員が審査する。(2)では選考された監督に対し同社が製作費として1500万円を出資し、同社プロデューサーが製作、キャスティングをバックアップするという。

 (3)では監督による演技ワークショップを実施。オーディションも兼ねており、映画出演への一部抜てきもあるようだ。そして(4)でプロモーションを強化するため、クラウドファンディングを立ち上げる。支援者に対してはキックオフパーティへの招待など、クリエイターやキャストとの交流の場を積極的に設ける。

 第1回企画の募集期間は、6月24日~9月30日。テーマは「青春映画」。コンビでの参加(監督と脚本が別の人)も可能だという。受賞企画は、11月末に発表を予定している。詳細は、プロジェクトの公式サイト(https://www.toei-video.co.jp/tvncf/)で確認することができる。

佐藤プロデューサー、足立氏のコメント全文は以下の通り。

■東映ビデオ プロジェクトリーダー 佐藤現

 毎年、多くの自主映画が製作され、様々な映画祭、コンペティション等で優れた作品が発表されていますが、そこで喝さいを浴びたクリエイターが、その個性を保ちつつ商業映画に進出していくための門戸は、現状そんなに広くありません。本プロジェクトは、そんなクリエイターの皆さんが飛躍するためのネクストステップの場にしたいと思っています。クリエイターの個性と寄り添いながら、共に「劇場映画」を作って世に出していきたい。また、オーディションを兼ねた演技ワークショップの実施により、キャストの一部を選考していきます。俳優の皆さんにとっても飛躍へのステップになれば、と考えています。当社は製作、劇場配給、パッケージ化、配信など、企画から観客に届けるまでのプロセスを一社で完結できる強みを持っていますので、劇場映画を皮切りに、様々なメディアで多くの方々に作品を観てもらえる機会が得られます。ただ、もちろん作品を生み出して届けるまでには多くの困難が待っているでしょう。だからこそ、作品が観客の心に届いた時の感慨はひとしおです。そんな苦労も喜びも全部ひっくるめて、我々と一緒に歩んでくれるクリエイターの皆さん、ぜひご応募ください。記念すべき第1回の募集テーマは「青春映画」です。瑞々しい感性のほとばしる企画、脚本を、心待ちにしています。

■第1回特別審査員 足立紳氏

 2012年の暮れ、私は周南映画祭という山口県の小さな映画祭が立ち上げた松田優作賞というシナリオコンクールに「百円の恋」という脚本を応募して賞をいただいた。映像化が決まっている賞ではなかったから、その後に営業した。すでに40歳であとのなかった私にとっては敗者復活戦のようなものだったので必死だった。映画化してくれたのは東映ビデオという会社だった。映画化が決まってすごく嬉しかったが、このシナリオがどれだけいじられてしまうだろうかと不安があった。だがその不安は杞憂だった。プロデューサーが、このシナリオの良さを出来るだけ損なわないように映像化したいと言ってくれたのだ。結果シナリオをいじることはほぼなかった。大切にされていると感じた。作家性という言葉はなんだか面映ゆくてあまり使いたくないが、でも、それを大切にする以上に、それに惚れるものときっと出会いたいに違いない。「なんだよ、俺じゃダメなの?」とちょっと思った。審査員じゃなかったら、恥ずかしげもなく応募していたに違いない。

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